近藤悠三 白磁藤絵花瓶

高さ26.6㎝ 口径14.6㎝
\370,000
貴族院議員で日本石油を創設した内藤久寛(ないとうきゅうかん)氏の還暦の祝いとしてご依頼を受け200制作した中の一つです。(この事は講談社刊近藤悠三作品集に記載されています。)

近藤悠三先生は200お納めする為に、意に即した作品を制作するのに600作り400を割りました。
完了の後に過労で三年間体調を崩しました。
将に命懸けの力作です。

白磁で中国古代青銅器の「尊」の形です。
胴部には箆彫で内藤氏の意向に添い「藤」をデザインしています。同じように箆彫で底に「悠三作」と記しています。

この作品を制作した当時に、清水坂界隈で紫檀の台を200個誂えて、上手の桐箱と春慶塗の外箱をそれぞれ200個を注文した陶工は例がなく、話題になったと近藤悠三先生からご生前にお話を伺いました。

作品を包む白羽二重の袋は奥様・近藤光子さんの手縫いです。

箱の裏 内藤久寛氏自作歌を揮毫
「七十七寿自賀 内藤久寛
 大御代の めぐみに老いぬ今日からは
 この花瓶と もてあそびてむ」