森陶岳 新大窯徳利
2015年(平成27年)に森陶岳ファンのみならず、世界の芸術を愛する人々の期待と注目を浴びた全長85メートル寒風新大窯の作品。
窯の焚口から丘の上を目指して登る大窯は、さながら龍が天に昇るかのようです。
2015年1月4日の挙行した窯入神事から10月3日の窯出終了まで延べ10ヶ月の及んだ新大窯作業は、人類がやきものを造って来た遥かな歴史の中で最大の個人窯です。
90日間窯に火を入れ焚き続け、90日間をかけて外界と同じ温度まで大窯内の温度が下がるのを待って生まれた徳利です。
長い焼成期間に複雑な炎の運行に依って窯変した肌は前代未聞の景色です。
自然釉の薪の灰が粒のように表面に景色を呈しています。
ダイナミックにして、表現する言葉を失う程のエネルギーを内に秘めています。